お葬式と沢蟹
9月7日のこと
ある葬儀場で叔父の葬儀が厳粛にとり行われていた時。
田舎の菩提寺から 目を見張るように美しく 凛々しい 若いご住職さま
に来て頂いた。 僧侶たちの大合唱が長々と続くなか、この数日の疲れ
が出て、つい、眠気がしてきてこれはいけないと無理に目をパッチリ見開
いたとき、なにか床に動くものを見た。
まさか。私の嫌いなクモではないかと、よーくみると、ナントそれは小さな
黒っぽい沢ガニではないか。ええぇ なんでこんな所に?
その沢ガニはしばし立ち止まり,考えてからまた、横にす早くジグザグに
移動して皆の靴と靴の間を行きつ戻りつして、とうとう、自分の近くまでや
ってきた。 その時、いきなりジャーンというシンバルのような音が鳴り
響いたので沢ガニはとびあがる様に驚いて?ヒールの隙間に逃げ込んだ。
あ~踏まれてしまう。。。。
それに気付いた者たちも驚きと笑いをこらえて注目していたが、やがて沢ガ
ニはソロソロとどかかへいってしまった。
有難いお経も終わり、最後にゆかりの者たちとの会食(精進落とし)の時
昔叔父さんに助けられたカニじゃないか お別れに来たんだねとか 皆な好き
なことを云いながら泣いたり、笑ったりして食事をおえた。
剃りあげたうす青い清清しい襟足 ハッキリ見開いた大きな涼やかな瞳
、、家もあの御住職の檀家になろうかな などとウットリしているオバサン、、、
泣いたり 笑ったり 食べたり お葬式って不思議なものだ。
印象に残る1日だった。
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