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2006年9月 8日 (金)

お葬式と沢蟹

9月7日のこと

ある葬儀場で叔父の葬儀が厳粛にとり行われていた時。

田舎の菩提寺から 目を見張るように美しく 凛々しい 若いご住職さま

に来て頂いた。 僧侶たちの大合唱が長々と続くなか、この数日の疲れ

が出て、つい、眠気がしてきてこれはいけないと無理に目をパッチリ見開

いたとき、なにか床に動くものを見た。

まさか。私の嫌いなクモではないかと、よーくみると、ナントそれは小さな

黒っぽい沢ガニではないか。ええぇ なんでこんな所に?

その沢ガニはしばし立ち止まり,考えてからまた、横にす早くジグザグに

移動して皆の靴と靴の間を行きつ戻りつして、とうとう、自分の近くまでや

ってきた。 その時、いきなりジャーンというシンバルのような音が鳴り

響いたので沢ガニはとびあがる様に驚いて?ヒールの隙間に逃げ込んだ。

あ~踏まれてしまう。。。。

それに気付いた者たちも驚きと笑いをこらえて注目していたが、やがて沢ガ

ニはソロソロとどかかへいってしまった。

有難いお経も終わり、最後にゆかりの者たちとの会食(精進落とし)の時

昔叔父さんに助けられたカニじゃないか お別れに来たんだねとか 皆な好き

なことを云いながら泣いたり、笑ったりして食事をおえた。

剃りあげたうす青い清清しい襟足 ハッキリ見開いた大きな涼やかな瞳

、、家もあの御住職の檀家になろうかな などとウットリしているオバサン、、、

泣いたり 笑ったり 食べたり お葬式って不思議なものだ。

印象に残る1日だった。

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