今がいちばん
うららかな陽がふり注ぐあったかい土曜日。県道脇の、いつもの銀杏の大木は、
落葉盛ん。 黄金色に輝いていた。
晩秋のお山はシーンと静まりかえっている。鮮やかに色づいた漆の葉。
山芋の黄色い、かわいいハートの葉っぱなど、みんな、今年最後のお洒落
を、精いっぱいして日向ボッコをしている。
トトーも忙しくマーキングをしながら落ち葉の匂いを嗅いだり、ハナを突っ込
んだり、最後の秋を楽しんでいるようだ。
時々、姿が見えなくなるので、トトー トトーと、大声で呼ぶ。
それでも返事?がないときは「トトー オヤツだよー」と叫ぶと、ひょっこり木
の陰から姿を現せたりするのでホットする。
「この山の中で迷子になったらもう、お家へ帰れないんだから。イノシシや、
クマに食べられてしまうんだからね」 言ってきかせても、言うことをきか
ない。 二キロちょっとの、チビのクセにヤンチャボーズで困る。
この仔と二人で、林の中をガサゴソ散歩をしている時が、いちばん幸せ。
このまま、時間が止まってくれないかなあ などと思ってしまう。
お山も、あと、わずかで寒風吹き荒ぶ 恐ろしやま 恐山 に変化する
ことだろう。 今のうち。 いまのうち。 ガサゴソ、、、ガサゴソ、、、、
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