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2007年1月27日 (土)

ああ 上野駅

♪就職列車に揺られて着いた

遠いあの夜を思い出す 上野はオイラの心の駅だ

くじけちゃいけない人生が、あの日 ここからはじまった・・・

わたしは、昭和でいえば丁度、まんなかあたりの生まれで、豊かさとは無縁

に過ごしてきたように思う。 秋田県と岩手県の県境に位置する雪深い辺地

で、小学校から中学校 そして、汽車に乗って町へ出て、高校の寮に入って

学生生活を過ごした。 その頃は、中学を卒業すると大半の友達が集団就

職などで東京や、その他の地へ出て行ってしまうことが多かった。

まだ、雪の残る三月、涙で友人を見送った思い出がある。

先日、歌手の、井沢八郎さんが亡くなったけれど、この方の歌った ああ上野

駅 の歌を聞くと今でもあの頃が思い出されて涙ぐみそうになる。

十五歳といえば、まだ幼く、親元を離れてどんなに心細く、不安なことだったで

しょうに、、。わたしの級友たち、先輩たちは、方々に散って、精一杯、今も、

元気に暮らしているんだろうなあ・・・わたしは、現在、温暖な静岡県に暮らして

いるが、今でも、わたしを育ててくれた思い出深い彼の地、 花輪 女平 は

心の駅 ときめて折々懐かしんでいる。

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2007年1月14日 (日)

ハワイと南極?

今年になって初めて寂風荘を訪れた。

空は青く澄み渡り、薄くて白い雲は千切れるようにたなびいて

上空でもかなりきつい風が吹いているのが判る。

厳しい寒さの中、我が家の隣人、岡田青年は元気で過ごして

いるかな?と心配していた。  窓のカーテンが開き、車も無い

ので、 ああ、元気で外出しているんだと安心する。

強風で開けにくいドアを力を入れて開け、部屋に入ると天窓から

明るい木漏れ日がチラチラ入っていて、薄暗い部屋の中が水

のように冷え切っている。

ストーブを炊いてもすぐ暖まらないのでマフラーでしっかりガード。

ジッチャンや牛の兄さんの家がある所がハワイなら、我が家は

南極かフィンランドかなあ。。。

ここへやって来ると必ず、これからの行く末や、老いた先の我が身

などが思われてきて、ちょっと切ない気持ちになってしまう。

皆楽しそうに、何事もなく暮らしているようだが、私のようにいろんな

事、思い煩うことって無いのかしら?。

もっとも、知り合いがニ、三人寄れば、年金と病気の話ばかりになっ

てしまうけど。 この一年、無事に、平凡に過ごせたらそれで善し、、、。

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2007年1月 6日 (土)

橋のない川  住井 すゑ

いまから三十五、六年前、三十代の私が、書店で何気なく手にしたこの一冊は

昭和三十六年九月初版が、すでに五十版近くになっていて、いかに、多くの人

々に愛読されたかをものがたっていた。

奈良の大和盆地の特殊部落に生まれた誠太郎、孝二、二人の兄弟が差別の

中で力強く生きてゆく姿を、一部から六部へと書き次、さらに二十年を経て、

作者、住井 すゑ は九十歳で七部(完結)を書きあげた。

それでも、まだ完結ではないと語った作者は七部を最後にして残念なことに

数年前お亡くなりになってしまった、、。

この物語の中で、部落、エッタと呼ばれた人々の苦しい、辛い、悲しい、屈辱

的な差別に対する魂の叫びをはじめて知ることができた。

あくまでもフィクションであるけれどこの、書物の中に生きる人々と一緒に泣き

怒り、考えたりして多くのことを学んだ気がする。

六十代も中過ぎた私が、最近また、手にとって一部から読み始めた時、懐かしい

人達に何十年ぶりかに出会ったかのような嬉しい気持ちになった。

おばあんのぬいさん、母親のふでさん 二人をとりまく多くの人達、、貧しいなりに

いきいきと逞しく、知恵深く 人間として清く生きてゆく姿がこの七冊の中に、三十代

の私が出会った時となんにも変わらず続いていた。

頑張れ、誠太郎 負けるな孝二 体に気を付けて部落の人々。

世の中の理不尽なこと、社会の仕組みの不条理 残酷さ、、を読む度に再認識する。

物語の時代から、はるかに年月を経た現在、このような事はないと思うけれど、、、、。

私には 大変古い七冊の本だけどいつまでも側に置いておきたい宝ものだ。

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2007年1月 3日 (水)

年が明けても、、

三十一日の年取りの夜は、二男の奥さんが、私たち二人だけでは寂しかろうと

、来てくれて三人で年取りをして、午前零時に、我が家恒例の年越しそばを食

べた。 二男は、その日、タイから 善い年を、、と電話をくれた。

二男の奥さんは、わたしのグチばなしも黙って聞いてくれる心優しい辛抱強い

子なので、わたしは、とっても有難いと感謝している。

でも、また、二男の居るインドに行く日も近い。

新しい年がやってきても私たち、年配の者にとっては特別変わった事もある

わけでもなし、まあ、少しづつ余命の引き算をしているようなもので、なんだか

複雑な思いがするのはわたしばかりかな?

でも、変わり映えがしない日常がいちばん幸せなんでしょう。

二日に、お山へ行ったら、だあれも居なくて、なんと、室温がストーブを炊いても

零度から上らない。  外の水たまりに氷が張っている。

小さな、ペアで、家に住んでいた可愛いねずみの一匹のほうが外に放置された

洗い桶の中で死んでいるのを見つけ、ショック。

あったかそうな日向の土に埋めてきた。

仲のいい(?)二匹の子ネズミたちだったのに、、、。

泊まるつもりだったけど、早々に帰ってきた。

今年はどんな一年になることやら、、。

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