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2008年7月 5日 (土)

夏大根

Photo  家庭栽培の夏大根をいただいた

 細いけれど葉っぱは生きいきとしかっり

 伸びてこまかいとげがチクチク痛いほど。

夏大根 というと、ある、読み物の ある情景を思い出す

橋のない川  第5巻の 夏大根 の章で・・・

警察に出頭した二男、孝二を案じながら、帰ったら食べさせようと蚕豆

(そらまめ)のごはんを炊き、お菜に夏大根の2,3本を畑から引き抜いて

だいこんおろしで食べさせてやりたい ・・・

待てど暮らせど孝二は帰宅せず、(部落の仲間を煽動して学校に乗り込

んだという、いわれの無い罪でその後、長い日数を拘置される)

温かだったそらまめのご飯は冷め、涙ぐみながらおろした大根で

祖母のぬい と 母のふで はひっそり食事を始める

  お姑はん  と、ふで。

  なにえ?  と、ぬい。

  辛はんな  と、ふで。

  ほんまに辛いわ 涙が出よった・・・と瞼を拭いた祖母のぬい。

ぬいは、ふでの睫毛がもう最前から濡れているのに気づいていたのだ。

この情景が思い出されて私も、つい、涙ぐみそうになってしまう

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