昔は生活用水に不自由した
落ち葉を掃いていると 大工さんがテーブルの天板を持って
来てくれた。 厚い杉の板二枚を合わせて綺麗に削ってくれて
あとは足の部分の為に皮を剥いて塗装をした丸木を数本と。
毎年 倉庫の脇に咲く小さな蘭のような素晴らしい色の花 名前は知らず
昔はここら辺に水が無くて、ワタシラは学校から帰るとズ~ット
下の沢へお風呂やお勝手の水を汲みに行くのが仕事だった。
水道が引けたの大人になってからだった。
冬は辛かったね~ と、お茶を飲みながら大工さんは言う。
何代前から此処に住んでいるのか、お寺さんが火事になって
しまったので詳しいことが判らないけど私で四、五代くらいかね
上の学校なんかとんでもない(進学) 大工になるしかなかった。
どうして、こんな不便な所に住み着いたかわからんねぇ~
いまじゃぁ こうして別荘地まで出来て、救急車も上がってくるし
車があるからいつでも買い物にも行ける。
仕事をしないで住むだけならいい所だとおもうよ ・・・
口下手で愛想はないけど、ユックリ ユックリ大工さんは
話してくれた。 遊びに登ってくるだけでは、なんだか申し訳
ないようだ。 そういえば、ジッチャンも随分年取ってしまったけど
よくお茶しながら昔の様子を話してくれたっけ。
ジッチャンは登ってくる途中 畑で蕎麦の手入れをしていたので
挨拶しながら通り過ぎてきた。蕎麦の花は白く 真っ盛りだった。
| 固定リンク
コメント