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2013年7月12日 (金)

源氏物語の女たち

薄暗くなって公園へ行くと、入り口近くの木の根元で幼い坊やを
つれた若い母親がなにやら珍しそうに一生懸命何かを見ていました

一緒になって覗いてみると、それは夥しい数のセミの幼虫が今、土の
中から這い出して木の幹にゾクゾクと這い上がっている光景でした。

今夜一晩中かかって、一生懸命羽化をして、明日の日中には大きな
声で鳴くのでしょうね。 そして、短い一生を精一杯生き切るのでしょう。

おもいがけず、珍しいものを見て、風に吹かれて歩きながら 空蝉と
いう言葉を思い浮かべました。

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源氏物語に登場する女性の中では、空蝉が一番聡明で控えめ
で好ましい女性ですネ  人の道を外れて源氏に溺れてしまい
ますが、自ら身を引いてみちならぬ恋に終止符をうつのです。

歩きながらアレコレ別の女性たちのことも思い浮かべました。

女なら 夕顔のようなか弱い女性も男好みだわ。源氏が通い
つめるのも解るけど、娘の玉鬘
(かづら)を産み 後に呪われて命を
落とす・・・なんて薄幸の運命の女性なんだろう ・・・

花散里も親しみを感じる女性だし 末摘姫も可哀相だけど一途
な哀れな女性だし ・・・

紫の上なんか、考えてみれば源氏の君に非人間的なことをされて
一生を台無しに?されたものよねえ ・・・許せない男 光源氏

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 光源氏に男を感じたことは無いけれど、たった一箇所だけ、

 夜 親友の頭の中将と源氏の君が関係のある女たちの品定め
 を語り合うくだりは、普通の男たち という印象で笑えてきたもの
 だった ・・・

 など など、つまらないことを思いながら歩きました。 風がサヤ
 サヤと気持ちよく 三日月は大分太って滲んでおりました。

 セミの幼虫を見て、おもいがけず源氏物語を思い出した夜でした。

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コメント

水を差してしまうコメントになります。すみません

源氏物語に登場する女性はほとんどが顔がよくないんだそうです。

その中でも紫式部がもっともブスな女性として徹底してその醜さを強調した源氏物語の三大ブスとは「末摘花」「空蝉」「花散里」だそうです。

>末摘花の醜さ・貧しさ頭の悪さを初めて見たとき、光源氏はこう言う。
「あの空蝉もひどい醜さだったが、身だしなみに隠されて、捨てたものではなかった」・・・

投稿: 玉井人ひろた | 2013年7月14日 (日) 23時03分

>玉井人ひろたさま
空蝉 花散里の二人は年齢もヤヤオバサンのようで
現実的な親しみと女を実感させられます。
一方 末摘姫の容貌は源氏が驚くように、それは
容赦なくあからさまに醜さが書かれていて気の毒ですね。
空蝉 花散里には母に近いものを感じていたんじゃ
ないかと私は思いました。
末摘姫にあまりの醜さ、田舎臭さ教養の無さに
源氏は哀れみをもったのですね。
物語にはその他重要な数々の女性が登場しますが
皆魅力的で豪華絢爛ですね。女性蔑視で怒りも
湧いてしまいますが~ ~笑

投稿: 一人しずか | 2013年7月15日 (月) 09時12分

私は読んでいないので、本当は言えないのですが、空蝉もそうですが光源氏は夜這いと言うのが多くズ~っと顔を見ないでお付き合いしているんですよね。

そして、本当に後の方に初めて顔を見てビックリというストーリーになっているのは、作者が女性であるため「美人だと思っていたら本当は・・・」という仕返してき要素があるため、任期の物語になった気もします。

そのため、紫式部は醜さの描写を強く書き、光源氏=スケベ男の落胆を面白がった気がします

投稿: 玉井人ひろた | 2013年7月15日 (月) 09時32分

>玉井人ひろたさま
源氏物語は長い長い父から孫の帝にわたって綴られた?
物語ですよね。外国の文学者に言わせると ポルノ物語小説
のように感じるそうです。
が、物語の中では人の一生の挫折や浮き沈みが細かく
も綴られているのです。
大昔は通っていくのが普通の習わしのようでした。これは、
私が愛読するtabibitoさんのブログの万葉集
でも頻繁に供寝としてでてきます。

昔は良かったネ~ 明かりが乏しくて逢瀬の時は
月の光とか、ほの暗い灯火だけでしょ ブスが
判らなかったからネ
光源氏は暗くても輝くようなイケメンだったそう
です。女たらしでも、そんなことで女性の心を
今の世にもときめかせるのでしょうね。
男性諸氏は悔しいから嫌いでしょうけど 

 

投稿: 一人しずか | 2013年7月15日 (月) 13時39分

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